バイナリーオプション | シグナル制御シリーズ:絶対値制御(1)
今回は、バイナリーオプションにおいての「絶対値制御」について述べていきます。
※ここでいう「絶対値」とは、ローソク足の実体の大きさ(始値から終値までの大きさ)を数値で表したもの、とさせていただきます。
絶対値制御は、ロジック作成において、頻繁に活用されます。
1分足が〇〇Point以上、5分足が○○Point以上あれば、といった具合ですね。
この制御を活用すれば、バックテスト上高勝率なモノは、安易に出来上がっていきます。
ただし、私は、この制御が好きではありません。
これまで作成、使用してきたシグナルにも、この制御は一切入れておりません。
どうしてだと思いますか??
本記事では、私が使わなかった理由、そして武器とする使い方について、ご紹介していきます。
~絶対値の価値の違い~
分かり易い例を挙げてみましょう。
AUDJPY(豪ドル/日本円)の
ローソク足10pointと、
XAUUSD(ゴールド)の
ローソク足10Point
両者は、同じ価値であると考えますか??
チャートを見れば、一目瞭然です。
AUDJPY:M1チャート
XAUUSD:M1チャート
画像では、少し振り返ったチャートの大陰線もしくは大陽線を指定して数値を確認しただけですが、それでも、大きな開きが出ていることが分かります。
上記2通貨ペアの10Pointの価値は、やはり全然違いますよね。
価値が違うということは、その時点で、通貨ペアによって、ロジック自体が別物になってしまっていると言っても、過言ではありません。
さて、私が活用してこなかった絶対値制御ですが、実は通貨によって適切に使い分けることが出来れば、それは大きな武器ともなり得ます。
いわゆる、「通貨によるフィッテイング」です。
~フィッティングに向けて~
先述の
AUDJPY、XAUUSDの、
Moving_RSI_M5_STFのデフォルト状態でのバックテストを掲載します。
AUDJPY(Moving_RSI_M5_STFデフォルト)
XAUUSD(Moving_RSI_M5_STFデフォルト)
次に、とある同条件の絶対値制御を使用します。
AUDJPY | XAUUSD | |
デフォルト回数/日 | 8.77回/日 | 7.87回/日 |
デフォルト勝率 | 56.52% | 57.34% |
制御後回数/日 | 0.34回/日 | 1.63回/日 |
制御後勝率 | 63.01% | 60.05% |
デフォルトの状態と比較し、両者ともに回数は減少し、勝率は向上。
しかしその割合が、全く異なっていますよね。
AUDJPYは、デフォルトでは8.77回/日あった回数が、0.34回/日まで減少。(4%弱)
一方XAUUSDでは、7.57回/日→1.63回/日、という回数を残した状態にてまとまることができております。(21.5%)
単純な絶対値制御が、理にかなっていないということが、数字からも分かります。
シグナルツールやロジックというのは、ある程度の回数が担保されていることで、活用していくことができると考えれば、最低でも1通貨ペアあたり、1日1-3回は欲しい、というのが私の考えです。
では、せっかくなので、AUDJPYのより「ベター」な回数と勝率の絶対値制御を探していきましょう。
~ロジックの通貨ペアフィッティング~
回数と勝率のバランスは、見事に先ほどのGOLDと同じような結果にまとまりましたね!
ただし、、個人的には、シグナルとしては少し回数が少ないので、もう少し制御を緩めてみたいところ。。。
だけど、バックテスト勝率60%前後の担保が欲しいという場合は、まだ制御を加えてみてもいい。
そんな感じで調整していくことが出来ます。
勝率は当然下がったが、しかし回数がしっかり戻ったことと、何より直近の相場に対しての強さがより顕著に見えるようになりました。
回数はなんとか1回/日を保ちつつも、バランスの良いバックテストとなりました。
回数が少ない分、同期間内において連敗を引くことも少ないので、シグナルが出たら積極的に打っていきたい、という人にとっては、かなり良いかもしれません。
まとめ
・「絶対値」の価値は通貨によって違う
・全ての通貨にそのまま当てはめれば、非常にバランスの悪いロジックとなる
・ロジック、通貨ペアと向き合い、フィッティングすることで、自身の武器とすることも出来る
ここで、このブログをお読みの方がモヤモヤしているのが「どんな絶対値制御つけてんねん。」ということだと思います。
それは、次回記事にてお伝え致します。
記事内のバックテストにて使用しているロジックのシグナルツール「Moving_RSI_M5_STF」は、LINE@にてご希望の旨お伝えください。